音楽

January 01, 2008

春鶯囀(しゅんのうでん)

正月、今年初めて聞く音楽はこれしかない、と、朝起きて食事の支度をしながら雅楽「春鶯囀」のCDをかけました。

この曲を知ったのは、平岩弓枝の「平安妖異伝」という、音楽小説と伝奇小説を合わせたような小説からでした。

秦真比呂という特殊な能力を持った少年楽師が藤原道長と共に、平安京を舞台に怪異な出来事を解明してゆく物語で、その中で雅楽の大曲として何度かこの曲の名前が出てきました。

どんな曲だろうとCDを買って聞いて見た第一印象は、非常に宇宙的、な感じ、とてつもなくスケールの大きな感じがしました。
同時に、鳥の鳴き交わすような(って、鶯の曲なんだから当然か)感じ、自然の光や風や時間の描写のような感じもして、とても新鮮な印象を受けました。「現代曲」といわれて聴かされたら、信じてしまうかも知れないような生き生きとした曲でした。

「春の海」もお決まりでいい(といってもまだ今年は吹いていない)のですが、より以上に「日本の正月」という気分になりました。

今年は、能や歌舞伎などをできるだけ見ることを目標の一つにしています。
三曲(筝、三弦、尺八の合奏曲)で尺八を演奏するときに、歌物だと「古典文学の勉強をしなくちゃなー」と思いながらも、せいぜい歌詞を読む程度で終わっていたのですが、能や歌舞伎にも同じ題材のものがある(というか、そこから曲が独立してきた?)ので、それらを見ておけば、分野は違っても、自分で演奏するときにイメージを膨らませやすいのでは、と思ったことからでした。
雅楽も、(昔の)日本人の音楽の流れに対する感覚が勉強になります。

ところで、平岩弓枝の「平安妖異伝」、この方らしくあっさり書かれているので、少し物足りない感じもするのですが、さらっと楽しく読める、お勧めの小説です。

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September 03, 2007

ツァイト・オーケストラ オペラ「リゴレット」

久しぶりに、「興奮冷めやらぬ」オペラに行ってきました。

ツァイト・オーケストラ主催による杉並のセシオンでのオペラ「リゴレット」。
芸大の在校生や卒業生を中心とする若手の歌手やオーケストラによる公演でしたが、そのような注釈なしに、素晴らしいリゴレットを見た、という満足感でいっぱいです。

演出が素晴らしい、歌い手も、オーケストラの表現も照明も素晴らしい。
若手だけでもこんな舞台を作れるのなら、長年オペラをやっている人達はどうするのだろうと思えるような、しっかりと中身のある舞台でした。

色とりどりに塗られた椅子とそこから浮かんだ風船だけの簡素な舞台で幕が開き、舞台中央でリゴレットが、少女時代のジルダと思わせる女の子に風船を手渡してから照明が入って、宮廷内の場面となります。
風船を手渡した後のリゴレットの嘆き。これだけで、このオペラのすべてが表現されているようでした。この時点でこの演出家に惹きつけられてしまいました。

素晴らしいところを挙げていったらきりがないので特に印象に残ったところを記すと、歌い手では、ジルダ(田子真由美)の、リゴレット相手の時、マントヴァ公相手の時など相手や場面によって的確な音色の表現が特に印象的でした。

今年のヴェルディコンクールでファイナリストになった上江隼人も、20歳台とは思えない音色と表現で、リゴレットそのものとなっていました。

マルッロを歌った小林大祐は、もっと長く聞いてみたい印象的な声を持っていました。

演出は、中幕をうまく使って簡素な舞台装置の表現を拡げていたことと、特に終幕、ジルダが殺された後で、風船を持ったジルダの幻影が舞台奥で歌う場面が、表現上も、幕開きの少女からの話のまとまりとも合わせて印象に残りました。
コミカルな部分のはまり具合が中途半端な感じがしましたが、リゴレットの中ではそのような場面を見慣れていないせいかもしれません。

オーケストラは、稀に単調に聞こえるときがありましたが、オペラを良く分かって演奏しているという安心感がありました。

その他照明もバレーも素晴らしいところばかりだった舞台でしたが、残念だったのはマントヴァ公でした。
放蕩でいい加減な性格を与えられているとしても、貴族であり女性に好かれるのですから、歌には気品や色気が必要です。だらしなさを強調しているような歌い方は、この役には合っていないように思いました。

プログラムによると、このプロダクションは去年の8月から準備が始まったようです。
これだけの実力を持った演奏家達が、いつまで準備に1年をかけるような舞台に参加できるのか分かりませんが、次があったら是非聞きに行きたいと思います。


2007年9月2日 杉並セシオン
オペラ「リゴレット」 イタリア語上演

指揮:角田鋼亮 演出:佐藤美晴

オーケストラ:ツァイト・オーケストラ

リゴレット:上江隼人、ジルダ:田子真由美、
マントヴァ公爵:大川信之、スパラフチレ:片山将司、
マッダレーナ:安本ゆか、モンテローネ:金沢平、
マルッロ:小林大祐、ボルサ:新海康仁、
チュプラーノ:土田悠平、チュプラーノ夫人:元村亜実、
ジョヴァンナ:小阪亜矢子、小姓:磯部綯子、
宮廷客人案内役:氷見健一郎

ダンサー:不動まゆう(振付)、川井南海子、
      澤井貴美子、遠藤綾野、奥田麻衣

衣装:本城よしえ    照明:鈴木武人

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August 15, 2007

VICTOR alneo XA-C109 のファームアップ

1年ほど前に買ったビクターのポータブルオーディオのアルネオ(iPodみたいなもの)。

Media Player を 11 にしたら、「デバイスが検出されませんでした」とメッセージが出るだけで同期が取れなかったので、対応しているファームがあるかと検索をしてみたところ、メディアプレーヤー11への対応とは別に、7月12日付けの最新版で、内蔵マイクでの録音品質を向上させたファームが出ていました。

もともとこれを買ったのは歌や尺八の練習の録音用だったのですが、レベルを上げるとすぐに音が割れて、割れないようにするにはかなりレベルを下げなければなりませんでした。遠くで録ったように聞こえる音は、仕様(128kbps)から想像する音質とはかけ離れた感じがしました。

観賞用ではなく、テンポや表現がわかればいいという程度の使い方でしたので、まあいいか、という感じで使っていましたが、最新版のファームを入れたら、音質ががらっと変わり、臨場感のあるものになりました。

ファームの更新内容の説明では、「大音量時の音質の改善」とありましたが、客観的に記述するなら、「標準的なレベルでの録音を可能としました」でしょう。
でも、このアップデートは価値があります。まだの人がいたら是非アップすることをお勧めします。

ただ、メディアプレーヤー11の方は、ファームアップしてもだめだったので、XPのシステムの「復元」機能で、メディアプレーヤー11のインストール前の時点まで戻し、10にして使っています。

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July 09, 2007

杉並公会堂大ホール

8日(日)に区のサマーコンサートがあり、新しい杉並公会堂は初めてでしたので、それを楽しみに出掛けました。

合唱団のメンバーは先週の東京都合唱祭と一緒ですが、こちらでは職域の合唱団として出ているため、名前だけ変えての出演。また、こちらでは「色物」としての期待もされているため、先週の2曲のうち1曲を笑いの取れるものに変えての演奏でした。

ホールの音の印象は、自分の声が残響や反響としてではなく、出した瞬間から自然にホールに満たされているように聞こえる、気持ちのよい、とても歌いやすいものでした。

先に歌った団体から、あまり響かないホールで自分や周りの声が聞こえず不安だったという話を聞きましたが、あまりに自然に聞こえるため、響いていることに気づかなかったのかもしれません。

ホールの感じは浜離宮朝日ホールと似ていますが、座席数が約2倍のため、舞台から見た客席の広さや配置も、朝日ホールのような詰まった感じがせず、その点でも気持ちよく歌えるホールだと思います。


新しいホールの客席に座って他の団体の演奏会を聞きながら、約20年前、以前の杉並公会堂を最後に使ったときのことを思い出しました。

山台の後ろの方の合唱団員から暗くて楽譜が見えないという文句が出たので、ホールのスタッフの方に反響板にある照明を全部つけてもらえるよう依頼をしたところ、電源設備の問題で全部をつけることはできないという信じられないような情けない話(その何年か前に使ったときには全部点灯していたはず)で、舞台奥が薄暗いままの演奏会本番になりました。今のホールからは到底想像できない話ですが。

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July 01, 2007

東京都合唱祭

8人の男声合唱で合唱祭に参加してきました。
今日の出演は「誰でも知っている日本語の平易な曲を楽しく歌う」という「偏屈な」コンセプトの合唱団で、練習不足ながら(普通の団と比べたらほとんど練習をしないといっていい)この程度なら良しとするか、程度の演奏は出来て一安心でした。

日本のアマチュア合唱のレベルはこの10年位、全体的に高いものになってきているため、実のところ合唱祭には、自分が出演することより他の団体の演奏を聴くのが楽しみで出掛けています。

私が学生の頃(30年近く前)、普通の合唱団やその指導者は「合唱組曲」という日本人の作曲した合唱曲しか知らず、声に対する認識もなく、相手にする気も起きないくらい情けない状況でしたが、バブル期からその後、「偏狭日本」からの脱出が進み、今日もすばらしい演奏をたくさん聴くことができました。

私見ですが、バブル期からそれ以降、日本人がヨーロッパなど海外で演奏を聞く機会が増えたり、海外の演奏団体の来日公演が増えたりして本物に触れる機会が増えたため、日本の声楽の水準が一気に上がったように思います。バブルも悪いことばかりではなかったという感じです。

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May 27, 2007

この歌と~まれ VOL3

昨日、とても素晴らしいジョイントコンサートに参加しました。
三鷹市芸術文化センターの音楽練習室で行われた、小さいし短い時間のコンサートでしたが、とても印象に残るものでした。

少人数の女声コーラスと子供たちのコーラス、私の入っている男声コーラスというまったく違った3団体のジョイントで、「レインボージュニアコーラス」という子供たちの演奏がとても素晴らしいものでした。

プログラムの曲は、子供たち一人一人が自分の好きな歌を選んだとのことで、それがメドレーにアレンジされ、自分が選んだ曲ではソロが割り当てられ、みんなしっかりと歌っていました。アニメソングやポピュラー、幼稚園で歌っている好きな歌など、いろいろな曲がありましたが、好きだという曲を歌っている子供たちの歌はそれぞれに魅力的でした。
また、古い歌も大事にするということで「雪」「春が来た」などの童謡も、2つを同時に演奏するという面白いやり方で歌っていました。

魅力的だったのは、子供たちの歌い方に共通している本物の感じでした。
歌や振り付けは二期会のプロ歌手である先生(山口なをみ先生)が指導され、アレンジとピアノ伴奏も音大の先生(滝口亮介先生)による本格的なものでした。

小さいときから本物の音楽に接することができるというのは、とても大事なことです。
そのような環境を提供している先生方も、本当に素晴らしい仕事をされていると思いました。

自分たちの演奏はあまりほめられた出来ではなかったのですが、子供たちの歌を聞くことができ、素晴らしいご指導をされている先生がたとお知り合いになれ、気分よく打ち上げ、二次会に出掛けてゆきました。

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March 25, 2007

さえの会第1回オペラ公演「カルメン」

川崎市多摩市民館大ホールでの公演を聴いてきました。

指揮:佐藤宏充、演出:藤丸崇浩
笹子まさえ(カルメン)、小澤慎吾(ホセ)、上江隼人(エスカミーリョ)、藤谷佳奈枝(ミカエラ)、東実和(フラスキータ)、今泉有加(メルセデス)、増原英也(ダンカイロ、モラレス)、辻端幹彦(レメンダード)、水澤聡(スニガ)
カルメン2007合唱団、芸術村あすなろ少年少女合唱団、カルメン2007オーケストラ

実際に聴くまでは、市民オーケストラとアマチュア合唱団では、ある程度以上割り引いてみないとだめだろうなと思っていたのですが、十分オペラを楽しむことができる演奏だったのは驚きでした。テンポや音色、表現など、気に入らない点はいくらでも挙げることはできますが、細かいことを抜きにして演奏全体をみれば、非常にまとまりのあるよい公演でした。

欠けていたことをひとつだけ挙げるとすれば、アマチュアの皆さん、真剣にまじめに演奏をしていたため、本来カルメンの音楽や登場人物が持っているはずの色気や脂ぎったような感じ、いい加減さや悪さが出ていなかった点でしょうか。

ソリストは芸大の若手達(上江隼人、藤谷佳奈枝、増原英也)が、将来の活躍が目に見えるような素敵な歌を聞かせてくれました。特にミカエラの藤谷佳奈枝の音色や表現、舞台上での雰囲気は、このままもっと大きな舞台に持っていっても通用するものでした。

上江隼人は、江副育英会のオーディションで江副さんが異例のアンコールをしたという逸材ですが、まだ27歳、中音から高音の音色や表現は、世界中どこで歌っても主役になれる感じでしたが、残念ながらエスカミーリョの最低音までを表現するにはあと何年か待つ必要があるようです。けれども、一声を聞くだけ十分オペラを堪能したと思えるような説得力のある歌はすばらしく、5年後10年後が本当に楽しみです。

増原英也はモラレスがきまじめ過ぎたような感じがしましたが、上江隼人と共通するすばらしい声の持ち主で(先生が同じ?)、存在感もあり、ダンカイロになってからの辻端幹彦とのアンサンブルなど堪能しました。

カルメン2007合唱団のよい点の一つは、ソリストが一緒に歌ったときの音色の合わせ方でした。さすがに、男声が全部で10人程、ソプラノ、アルトも10人ずつくらいなので、合唱団だけで歌っているといかにもアマチュアという感じに聞こえてしまうのですが、ソリストが入ると彼らの声を芯にしてうまく合わせて、実際の人数の何倍もいるような迫力で聞こえてきました。同じパートを歌っていてもプロの声だけ飛び出てしまう、というのが普通よくあるパターンなのですが、この合唱団ではそのようなことはありませんでした。

舞台は、上手に工事場で使う鉄パイプを小部屋くらいの大きさの立方体に組んで正面に模造紙を張ったものと、下手側に、2間四方くらい、階段3段分くらいの高さの台を斜めに置いた簡素なセットが全幕通しで置かれていました。

鉄パイプの立方体は、建物に、牢屋に、居酒屋に、と効果的に利用され、模造紙に写す人のシルエットなど面白い使い方もされていました。3幕では白い縦長の風船様のものを草に見立てて、立方体や台に並べてありました。
藤丸崇浩はこの舞台が初演出とプログラムにありましたが、人の動きに違和感などなく(それどころではなく、終幕の群集の扱い方はすばらしい!)、また、カルメンの占いの場面での心象のマイムや前記シルエットの使い方など、次の演出作品も見てみたい気がしました。

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March 23, 2007

ミュージカル「阿国」

新橋演舞場には17日に行ったので少し時間が経ってしまいましたが、ミュージカル「阿国」のことを。

「阿国」は、私にとっては、ミュージカルというより、芝居がついた上々颱風のライブです。
といっては身も蓋もないかもしれませんが、この舞台が成功して再演を重ねているのは、1にも2にも、上々颱風の曲に歌詞をつけた歌の大半を、上々颱風のメンバーが歌っているためでしょう。

主役級の出演者のソロがほとんどないこの舞台をミュージカルと呼んでいいなら、日本人のやる「ミュージカル」の中では、音楽を聞くことができる「稀な」舞台です。(他の「ミュージカル」といわれるものの悲惨さは、前に「スウィニー・トッド」のところで書いたのでここでは繰り返しませんが。)

木の実ナナも池畑慎之介もかっこいいし、台本は良く練れていておもしろいし、他にもこの舞台が再演に値するいい点はたくさんあるけれども、ひねくれた見方をすれば、主役級に歌わせないことで成功をしているという皮肉なミュージカルです。

などど上々颱風の大ファンがたわごとのように書いてしまいましたが、本当は100%満足して聞いていたわけではありません。
舞台を見ている最中から、2003年の公演のときに出された「阿国」のサントラを聞きたくなって仕方ありませんでした。
上々颱風の歌う曲が減った(といっても、しぶ茶でCHA CHA CHA くらい?)のもあるでしょうが、紅龍の三弦バンジョーの音が以前にも増して(正確には「減って」か)きれいに柔らかくなってしまていて、「生活満ち足りちゃったんだな」というつまらない感じだったためでした。

上々颱風のデビューの頃など、「上々颱風のテーマ(この舞台では「阿国のテーマ」)」の最初の1,2音を聞くだけで、挑発されるような、踊りだしたくなるようなパワーがあったのに、今はすっかり優しいのんびりしたおじさんの音楽という感じでした。木の実ナナに合わせて、原曲よりかなりキーを下げているのも原因のひとつでしょうが。

結局家に帰ってから、サウンド・シアター「阿国」のCDを聞いて舞台とあまり変わらないことにがっかりし、やはりこれかとデビューCDを聞き、「ベガラ・シャガラ」のLDも引っ張り出して昔を懐かしんでしまいました。

でも、また再演ということになったら出かけてゆくでしょう。生の舞台は、たとえ録画や録音でどれだけすばらしいものがあったとしても、それに勝る魅力がありますので。

新橋演舞場、とても「ミュージカル阿国」とは結びつきそうもないご高齢のお客さんが多かったけれど、どんな感想を持ったのでしょう。演目にかかわらず、毎月(毎週?)演舞場に来ているなんていう人もいそうです。
上々颱風の「ちゃんちきロック」で、少しでも浮き浮きした気分になったとしたらうれしいな。

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January 16, 2007

ミュージカル スウィニー・トッド

15日の日生劇場での公演を聴いてきました。

スティーブン・ソンドハイムは、去年、イントゥー・ザ・ウッズで初めて聴いて好きになった作曲家で、こちらの曲の方が更に緻密な感じがしました。

ただ、残念ながらちゃんと音楽を表現できていたのは、舞台のつなぎで歌われるアンサンブルのコーラスとオーケストラだけで、名前のついている役の方達の歌は、かなりお粗末でした。

まともに聞けたのはピレッリ役の中西勝之さんくらいでしょうか。乞食女役のキムラ緑子さんが、箱の中に隠れた娘に歌いかけるように歌う部分の歌と演技も、ぞくっとさせられるほど素晴らしかったのですが、それ以外の方達には、市村正親さんが、歌い方は別として安定して歌っていたことを除けば、せりふのところでは違和感なく舞台を見ていられるのだけれど、いざ歌となると、ガクッとさせられてしまいました。

日本人がやるミュージカルは、役者は声もなく歌も歌えず、オペラ畑の人たちは声や歌はあってもミュージカルとしての表現は不自然で・・・・・・、というのが当たり前になってしまっているし、今日の顔ぶれを見ても、市村正親、大竹しのぶ、と日本ではトップクラスといわれる人たちなので、現状ではこれで我慢をしなければならないのでしょうが、もう少し何とかならないのかな。

メジャーな公演くらい、自然な日本語で「マイクなしで」音楽として歌で表現できるような俳優をそろえてやってもいいのに。ただそういう人たちばかり集めると、知名度がなくて客を集められないから公演が成立しないか。

訳詞はかなり良く出来ているようで(ようで、というのは何分にも歌がまずくて聞き取り難いところが多かったので)、韻を踏んでいるような表現など、原語が想像できて日本語としても通じる「はまった」気持ちよさや、パイの中身の掛詞のように、自然に面白く聞こえるのだけれども、よく訳した(作った)な、と思えるようなところなど、やはりちゃんと歌える人たちの歌で聞いてみたいな。

ということで、音楽をちゃんと聴くために、家に帰ってから「スウィニー・トッド イン コンサート」というDVDをアマゾンで注文してしまいました。

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January 12, 2007

歌のレッスン

時間の余裕がでてきたので、4年ほど前に中断していた声楽の個人レッスンを再開しました。
今回初めて、コンコーネの代わりにFerdinand Sieber の「Thirty-Six Eight-Measure Vocalises」というのをやっています。

「抑えた滑らかなピアノで、できる限りレガートに」歌う練習で、タイトルどおり、「da me ni po tu la be da me ni po tu ~ 」のような無意味な言葉がついた曲集なのですが、この言葉が耳につくというか頭に残って、考え事などしているときに、突然「ダメニポトゥラ」などと浮かんできます。

再開後まだ3回しかレッスンに行っていないのに、今月末に区の音楽祭があり、イタリア古典歌曲を1曲歌うことになってしまいました。区民会館の部屋を練習用に借りているので、音楽祭にも出ないとまずいとのこと。「歌っちゃまずい」といわれるよりはいいのでしょうが、準備が間に合うかどうか。

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